ドイツで一番おいしいプラリネ老舗【PETERS】が日本で無名な理由

ドイツで一番おいしいプラリネ老舗【PETERS】が日本で無名な理由

ドイツで一番おいしいプラリネ老舗【PETERS】が日本で無名な理由

こんにちは。

ドイツ生活の長いkarasuが、最近、特にイチ押しのプラリネのお店があります。

「PETERS」です。

日本人には、あまり馴染みのない名前ですが、なぜか、チョコが大好きなドイツ人でも知らない人が多く、私も、偶然友人から「PETERS」の「プラリネ」をプレゼントしてもらって、初めて知りました。

というわけで、こんなに美しくておいしい「PETERS」のプラリネが、なぜ日本で無名なのかをちょっと深掘りしてみました。

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「PETERS」の始まり


引用元: Peters-pralinen.de

「PETERS」の現社長のおじいさん、フランツ・ペータースさんは、1936年にリップシュタットというノルトライン・ヴェストファーレン州の小さいのどかな街に、アイス屋さんをオープンしました。

リップシュタットの現在の人口は、6万8千人ですので、当時はもっと人口は少なかったことでしょう。

アイス屋さんが繁盛したので、奥さんのヘニーさんとフランツさんは、夫婦でカフェをオープンすることにしました。

フランツさんが第二次世界大戦で敵国の捕虜になってしまい、7年も不在だった時、ヘニーさんは、それでも頑張って、カフェを1人で切り盛りしていました。

ヘニーさんとフランツさんの間には、ベアベルという美しい娘がいて、そのカフェで修行をしていたノルベルトさんと結婚して、ノルベルトさんが2代目PETERS社長となりました。

1975年にプラリネを始めたのは、ノルベルトさんでした。最初のうちは、小さめのスイーツ店に出荷していましたが、その見た目の美しさとおいしさは瞬く間に評判になり、ルフトハンザまでもが顧客となりました。

カフェ・ペータースはそのお客さんに提供するスイーツの質の高さから、ミシュランの一つ星に匹敵する「Die goldene Kaffeetasse(金のコーヒーカップ)」を受賞しました。

PETERSの3代目


引用元: Peters-pralinen.de

2003年には、2代目PETERS社長のノルベルトさんの息子、1967年生まれのクリスティアンさん(Christian Frochte-Peters)が、3代目社長に就任しました。

大学では経済学を学んだ長女のドロテーさんも、


引用元: Peters-pralinen.de

海外留学から帰ってきて会社の経営を手伝い、エキスポートに力を注いでいます。

そして、会社の経営陣には、ファビアンさん(Fabian Frochte-Peters)


引用元: Peters-pralinen.de

といった若い顔ぶれもいますが、ダブルネームの苗字が、現社長クリスティアンさんと同じなので、たぶん、クリスティアンさんの長男か、次男で、将来4代目になるかもしれない人ですね!

とにかく「PETERS」は、ガッチガチの家族経営だということがわかりました。

でも、なんとなく、みんな楽しそうで、うまく行っている感じがします。

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芸術的で美味しいのに日本で無名な理由


引用元: Peters-pralinen.de

さて、ルフトハンザに注目されるほど見た目の美しさと味に定評のある「PETERS」のプラリネが、なぜ、いまだに、日本では無名なのでしょう。

スーパーに売ってない

そうです。この会社は、多分、味のクオリティーや一粒一粒の美しさにこだわっているので、大量生産をしません。

例えば、日本でも有名な「リンツ」の「リンドール」は、


引用元: amazon.co.jp / Lindt Lindor

大体ドイツ国内のどこのスーパーにも売っています。

それもいろんな種類がたくさん!だから、みんなつい手が伸びちゃうので、売り上げも上がります。

「リンドール」は老舗なのに、大量生産に踏み切ってから、なぜか、とにかく甘すぎるくらい甘くて、風味が落ちたような気がします。

でも、それはkarasuの個人的な意見で、美味しいと思う人もたくさんいます。

とにかく、karasuが言いたいのは

「PETERS」のプラリネをスーパーで見かけることはありません。

ということです。

同じプラリネのお店でも、「HUSSEL」は、いろんな街のショッピングモールの「ほぼ全てに入ってるんじゃない?」

と疑ってしまうくらい、よく見かけるのですが、

「PETERS」

をショッピングモールや、デパートのチョコ売り場で、見かけたことは、一度も無いです。

karasu
でもkarasuは
たまーにしか
買い物に行かないよ
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支店が他の都市にほぼ無い


引用元: Peters-pralinen.de

「PETERS」は、いまだにリップシュタットという街に拠点を置いていて、

チョコレート工場は Hansastraße 11, 59557 Lippstadt にあります。

そのチョコレート工場に隣接して

Peters SchokoWelt というチョコレート博物館があり、

KaffeeBar in der Peters SchokoWelt というカフェが営業しています。

そのほかに、「PETERS Pralinchen」という名前の販売店は Marktstraße 13, 59557 Lippstadt にあります。

近隣の街Soestにも、Pralinothek Soestという販売店が

Immermannwall 29, 59494 Soest にあります。

でも、それ以外には見つかりませんでした。

こんなに美味しいプラリネなのに、その街の近くに住んでいる人以外は、オンラインで注文するしか、「PETERS」のプラリネを手に入れる方法はないのです。

海外進出にも意欲的でない


引用元: Peters-pralinen.de

調べてみたところ、日本では、現在「PETERS」のプラリネは手に入りません。

2010年のAmebaブログに、「PETERS」の「Pecaréシリーズ」が、ひっそり日本デビューしたらしかったのですが、その際も期間限定だったらしく、他の情報は、何も見つかりませんでした。

2代目社長の長女、ドロテー(Dorothée Frochte-Peters)さんは、エキスポートに力を注いでいて、およそ30カ国に出荷していると、ウェブサイトには書いてありますが、近隣諸国への輸出が中心なのですね!

それにしても、「PETERS」のウェブサイトはドイツ語にしか対応してません。

ドイツ以外の国のマーケットも狙っているのなら、せめて、英語でも読めるようにするでしょ?

という疑問が、マーケティングの素人のkarasuにも湧き上がりますねー!

オンラインショップもそこまで意欲的でない


引用元: Peters-pralinen.de

karasuは、何年か前に「PETERS」のプラリネに出会ってから、イースターも、クリスマスも、チョコを買うなら「PETERS」と決めています。

でも、ウェブサイトの注文ページが何日もレイアウトがぐちゃぐちゃで、読み取り不可能なままだったりすることが、たまにあります。

しばらくしてから、見てみると、いつか直ってるのでいいのですが、毎日誰かがチェックしてるわけじゃないんだな、って思いました。

あと、頼んだチョコが届かなかったり、クレームを入れたら、今度は、届いていなかったチョコだけではなく、もう届いているチョコまで、もう一度送られてきたり。

大丈夫かなー、この人たち?

と思っちゃいます。

だから「勢力的にオンラインショップを展開している」とは、あまり思えません。

その辺が、「PETERS」がめっちゃ美味しいのに、あまり知られていない原因なんでしょうねー!

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佐久市のケーキブティック「PETERS」


引用元: Peters-pralinen.de

「PETERS」のプラリネを、なんとか日本で買うことができないか、探していて、偶然、長野県佐久市のケーキブティック「PETERS」を見つけてしまいました。

このお店は、もちろん、ドイツの「PETERS」とは、なんの関係もないし、お互いが、相手の存在を知らないと思います。

ちなみに表記の仕方は「PETERS」と同じですが、この佐久市のお店は「ピータース」と読むようです。ケーキブティックだけど、ボンボンショコラも製造しているのですね!

なんとなく、ドイツの「PETERS」のプラリネに似ている形や色のものもあり、不思議です。

そしてこの佐久市のケーキブティック「PETERS」には、ドイツ「PETERS」とのもう一つ共通点が!

割烹料理屋の息子であった先代はパン屋の娘と結婚し、東京有楽町にあった「ピータース」というお店で修業した後、思い出深いその店名をもらい、昭和43年に「ピータース」を開業しました。現社長は同じく東京で修業した後地元に戻り、平成元年に後を継ぎます。
引用元: e-mono.jr-central.co.jp

と書いてあって、この佐久市のケーキブティック「PETERS」も親子2代の家族経営だったのです。

おわりに

karasuは今回、日本の家族や親戚のお土産にアマゾン経由でプラリネの箱詰めを数箱注文しましたが、なんと、おまけに、かわいいテニスのラケット型のチョコレートが2つ入りが入っていました。

サービスが改善されているのかもしれませんねー!

このまま、ドイツの「PETERS」は、あまり人に知られずに、美味しいプラリネを作り続けていくのか、それとも、方針を変えて、大量生産に踏み込むのか、わかりませんが、karasuとしては、美味しいままでいてくれたらいいなーと思います。

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