こんにちは。
お笑い芸人の「とにかく明るい安村」さんが、2023年4月22日放送の「ブリテンズ・ゴット・タレント」のオーディションで、四人の審査員全員から合格の「YES」を獲得するという快挙を成し遂げ、準決勝進出をものにしました。
*追記: 6月2日夜8時にセミファイナルが行われました。「とにかく明るい安村」さんは、トップ3入りは果たしたものの、決勝進出は逃しました。
ここでは、「とにかく明るい安村」さんの勝因を解説していきます。
とにかく明るい安村 「ブリテンズ・ゴット・タレント」で準決勝進出
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「とにかく明るい安村」 さんと「ブリテンズ・ゴット・タレント」については、こちらをどうぞ⇓
4人の審査員からのコメント
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まず、「とにかく明るい安村さん」の勝因を分析する前に、今回の「ブリテンズ・ゴット・タレント」のオーディションでの「とにかく明るい安村さん」への四人の審査員の評価を知っておくべきでしょう。
四人の審査員はそれぞれ、こう語っています。
一人目は歌手のアリーシャ・ディクソンさんで、
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「あなたははっきり言って、これまでのシリーズ全部のなかでも、私のお気に入りよ」
と、ベタ褒めです。次はイタリア人振付師のブルーノ・トニオリさんで、彼も彼なりの最高の賛辞を述べています。
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「君にはすっごいど根性がある!(英語でballsと言っているので〇〇タマを意味するので、勇気とか根性のある男の人を意味する)」
3人目の女優のアマンダ・ホールデンさんは
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「トニー、、あなたはとにかくユニークで、まさに『ブリテンズ・ゴット・タレント』って感じだわ。私はとっても気に入ったわ!」
と、またまたベタ褒めで、4人目が、プロデューサーの、サイモン・コーウェルさん。
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この人は、たびたび、辛口の評価をすることでも有名で、例えば、女芸人のゆりやんレトリィバァさんが「アメリカズ・ゴット・タレント」に出場した時には、ゆりやんレトリィバァさんのかもし出す、シュールな笑いの世界観が全く理解できなくて、「No!」を出しています。
でも、「とにかく明るい安村さん」の芸は楽しめたらしく、
正直なところ、あなたはこの何年かで最もおもしろい出場者です。本当に、本当におもしろくてオリジナルです。信じられない!あなたは素晴らしいです。僕はあなたの芸が大好き!
と、最上級の褒め言葉を並び立てていました。
って伝わってくるコメントでした。サイモンさんに、そこまで言わせたなんて、とにかく明るい安村さん、すごいですよね!
「とにかく明るい安村」の勝因
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新鮮
イギリスでも「Jungel Camp 」とかのリアリティーショーとか、バラエティーショーで、いきなり全裸になる人は時々います。
でも、その場合は、視聴者が
「ゲーっ、キモー」
と驚くという、スキャンダルっぽいことを狙うだけで、
みんなに全裸の姿を見せて
「ぎゃーっ!」
と言われて、喜んで終わり、みたいな感じです。
つまり、いわゆる「裸芸」というものが存在しないと言うことです。
もちろん、日本の「裸芸」と言っても、いろいろありますが、もし、たまたまイギリス人のユーモアの感覚にピッタリの、許容範囲内の「裸芸」がパフォーマンスされて、それを視聴者と審査員が
「おもしろい!」
と感じれば、爆発的にバズるわけです。
なぜかというと、「裸芸」をやらないイギリス人にとっては、今まで見たことのない「芸」なので、今まで体験したことのないおもしろさで、すごーく新鮮だからです。
つまり「とにかく明るい安村」さんの今回の裸芸は、まさに、「それ」だったのです。
本田圭佑さんも「とにかく明るい安村」さんのサッカー選手マネしてます。詳しくはこちらをどうぞ⇓
もちろん、国によって、その許容範囲も違ってきますので、今回イギリスで大当たりだったからといって、どの国でもバズるわけではありません。
例えばお笑い芸人のウエスPさんの、テーブルクロス引き裸芸は、2018年のフランスの大会では決勝まで進めたのに、2019年の「アメリカズ・ゴット・タレント」では、一回戦で敗退してしまいました。
あの「R-1グランプリ2017」優勝者「アキラ100%」でさえ、「アメリカズ・ゴット・タレント」の一回戦で敗退しています。
「シンプル」で「どストレート」
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「アキラ100%」さんが「アメリカズ・ゴット・タレント」で裸でお盆芸を披露した時は、ウエルカムとブーイングが7対3ぐらいだったのだそうです。
「ウエスP」さんの、テーブルクロス引き裸芸が「アメリカズ・ゴット・タレント」で披露された時は、本ネタに入る前に、ウエスPさんがテーブルクロスで裸を隠しながらパンツを脱いだ瞬間に、女性審査員が不合格ブザーを押したので、失格になってしまいました。
つまり、「裸芸」は「裸芸」でも、なんとなく
「えー、失敗したら見えちゃうじゃん」
と思える芸は、
「見えたらやだなー、見たくないなー」
という気持ちが見え隠れして、なんとなく楽しめないのかもしれませんね。
その点「とにかく明るい安村」さんの「裸芸」は、シンプルすぎるぐらいシンプルで、失敗した時に嫌なものを見せられるという心配もないので、心から楽しめます。
また「とにかく明るい安村」さんの裸芸のもう一つの利点は「どストレート」なところだと思います。
ポーズをとった後に、ゆっくり、はっきりと、どストレートに
「安心してください。私は履いています」
と言うため、相手からも、どストレートに
「パーンツ!」
と返ってきて、スカッとします。
真面目さ、清潔感、品の良さ
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欧米のコメディー界には、日本の「裸芸」に匹敵するような、ちゃんとした「芸風」は確立されていません。
そもそも、欧米のコメディアンの中には、努力に努力を重ねて、ネタを練りに練って、
「裸芸の精度を極めていく」
とか
「裸芸のテクニックを高めていく」
などど言う発想がないのだそうです。
いきなり奇抜なことを狙って全裸になる人は時々いても、その場だけのスキャンダルを起こして、下ネタに走り、視聴者に「ぎゃーっ」と悲鳴を上げられて、喜ぶだけで終わりです。
日本の裸芸の芸人さんは、「とにかく明るい安村」さんにしろ、「ウエスP」さんや「アキラ100%さん」にしろ、体を張って裸で芸をやっているわけですが、だからと言って、キモい奇抜な下ネタに突っ走るわけではありませんよね。
真面目に芸を磨き、清潔感や品を失わずにやる「裸芸」だから、イギリス人にも受け入れられたのでしょう。
セミファイナルの様子はこちらをどうぞ⇓
まとめ
今回は、日本の「裸芸」の精度の高さを実感しました。
裸芸に人生捧げる根性のある「お笑い芸人」って、本当に日本にしか存在しないんだろうな、と思うと、改めて「裸芸の芸人さんたちって、すごいな」と思いました。
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